ここメキシコではまだまだ野良犬が堂々と犬として生きている。
マヤ遺跡近くのマヤの集落には、道を渡るのに怯えなくても車が道を譲ってくれるし、石を投げてくるような輩もいないし、みんな首輪も付けずに「オレはオレとして」生きている。
彼らは野良かも知れないし、飼い犬かもしれない。
そんな境目がなく家の軒先で昼寝している。
私は、こんなワンコたちが急ぎ足でいる姿を見るのが大好き。
だって、時計も約束も、急ぐ用事なんてないのに、急ぎ足でスッタカタッタと小走りしていると、なんでそんな急ぐことがあるだろうかと、愛しくなって心が緩くなる。